1. SQLの基本
SQLとは
SQLはデータベースに対してデータの挿入、更新、削除、および取得を行うための言語です。SQLは、関係データベース管理システム(RDBMS)で広く使用されています。
SQLの種類
SQLには以下の種類があります。
- DDL(Data Definition Language): データベースオブジェクト(テーブル、ビューなど)の定義や管理を行います。例:
CREATE
,ALTER
,DROP
- DML(Data Manipulation Language): データの操作を行います。例:
SELECT
,INSERT
,UPDATE
,DELETE
- DCL(Data Control Language): データアクセス制御を行います。例:
GRANT
,REVOKE
- TCL(Transaction Control Language): トランザクションの制御を行います。例:
COMMIT
,ROLLBACK
2. 基本クエリ
データの取得
データを取得するための基本的なクエリはSELECT
文です。
sql
SELECT column1, column2 FROM table_name;
例:
sql
SELECT name, age FROM students;
データの挿入
新しいデータをテーブルに挿入するためにはINSERT INTO
文を使用します。
sql
INSERT INTO table_name (column1, column2) VALUES (value1, value2);
例:
INSERT INTO students (name, age) VALUES ('Taro', 20);
データの更新
既存のデータを更新するにはUPDATE
文を使用します。
sql
UPDATE table_name SET column1 = value1, column2 = value2 WHERE condition;
例:
sql
UPDATE students SET age = 21 WHERE name = 'Taro';
データの削除
データを削除するにはDELETE FROM
文を使用します。
sql
DELETE FROM table_name WHERE condition;
例:
sql
DELETE FROM students WHERE name = 'Taro';
3. データベース設計
データベース設計の基本
データベース設計は、データの構造を定義する重要なプロセスです。設計の基本ステップは次の通りです。
- 要件定義: システムで必要とされるデータとその関係性を定義します。
- ER図の作成: エンティティ(データのまとまり)とそのリレーション(関係)を図式化します。
- 正規化: データの重複を排除し、整合性を保つためにデータベースを正規化します。
ER図の作成
ER図(Entity-Relationship Diagram)は、データベースの構造を視覚的に表現する図です。エンティティ、属性、およびリレーションシップで構成されます。
- エンティティ: データベースで管理する対象(例: 学生、コース)
- 属性: エンティティが持つ情報(例: 学生の名前、コースのタイトル)
- リレーションシップ: エンティティ間の関係(例: 学生がコースを受講する)
正規化
正規化はデータの冗長性を減らし、データの一貫性を保つためのプロセスです。主な正規化の段階は以下の通りです。
- 第一正規形(1NF): 各列に単一の値のみを含む
- 第二正規形(2NF): 部分関数従属を排除
- 第三正規形(3NF): 推移的関数従属を排除
まとめ
SQLの基本クエリからデータベース設計までの基礎を理解することで、データベースの操作と設計のスキルを身につけることができます。これらの知識を基に、実際のプロジェクトで効果的にデータを管理し、分析することが可能です。